VTVジャパン テレビ会議教科書

テレビ会議教科書 VTVジャパン株式会社

ホーム / 6. メディア符号化 / コラム6-3 CDとMD

コラム6-3 CDとMD

 音楽コンテンツの記録・流通媒体は,少し前までCD (Compact Disc)に加えMD (Mini Disc)がありました.両者は,いずれも光ディスクで記録容量は記録面積に比例することから,直径がCDの半分のMDは記録容量は原理的に1/4になります.同じ長さの音楽を記録しようとすると圧縮が必要になります.
 CDとMDの比較を図C6-3に示します.CDの符号化様式は非圧縮の16ビットPCMです.MDの記録容量は実際にはCDの1/5であることから,MDでは圧縮率が1/5の音声圧縮符号化が必要になります.具体的方式はATRAC (Adaptive Transform Acoustic Coding)[6-62]と言い,特徴を図C6-3に示します.
 圧縮符号化の効果がディスクの大きさという形で体感できることから,この話題を取り上げました.

図C6-3 CDとMDの比較
図C6-3 CDとMDの比較

両者の標本化周波数,符号化速度,ステレオ音楽記録時間を示しています.MDは直径が半分の大きさですが,音声信号を1/5に圧縮することにより,同じ長さの音楽を記録できます.MDに使う圧縮符号化方式の概要を併せて示します.