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 本章では,テレビ会議システムを構成する端末装置の設置環境について論じます.取り上げるのは音響,照明,空調,セキュリティに関わる環境です.
 テレビ会議は,遠隔地の参加者を通信回線で結んで会議を可能にするシステムですから,テレビ会議室は,まずそこで人々が快適に安心して会議できる環境を備えていなければなりません.例えば,通りを走る車の音が騒々しい部屋では人の話が聞こえませんので会議には適しませんし,テレビ会議にも適しません.そのうえでテレビ会議室には,遠隔地の参加者とも対話できるよう,マイクロホンで音を集める,スピーカで音を再生する,カメラで撮像する,ディスプレイに映像を表示する,などテレビ会議に固有の条件が加わります.
 会議室の環境に対する要求条件は,そこで用いる音声・映像機器の特性にも依存します.近年,マイクロホンやカメラに用いるデバイスの感度が向上し,さらに信号処理技術も向上しています.例えば,マイクロホンからの音に対し,エコーや雑音を消去する,収音した音の中から人間の声だけを高精度で判定する,残響を抑圧するなどの技術[4-1]が適用されます.ビデオカメラからの映像信号に対しても,低照度時のノイズを除去する,逆光を補正する,光の強い部分の白(白トビを生じる)や光が弱く黒く沈んだ部分の黒(黒ツブレを生じる)を補正するなどの技術[4-2]が適用されます.これらにより,環境に対する要求条件は若干緩和されますが,良い音やきれいな映像を作るには,整えるべき環境の原則がありますので,ここではCisco社の公開資料[4-3][4-4],ITU-T勧告[4-5][4-6]を参照してそのガイドラインを示します.
 この章は次の節から成っています.

  4.1 音響環境
  4.2 照明・色彩環境
  4.3 冷暖房空調環境
  4.4 セキュリティ環境

 また次のコラムを設けました.

  コラム4-1 残響時間の長い部屋に吸音材を運び込むと
  コラム4-2 スペクトラム反転形秘話装置

 

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