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 テレビ会議とは,距離の離れた会議室を通信回線で結び,二つのグループが同じ会議室にいるような雰囲気で会議,打ち合わせのできる通信サービスです.そのイメージを図2-4に示します.音声,映像とデータ(音声,映像以外のメディアを総称してデータと呼ぶ)がリアルタイムかつ双方向に送受信されます.英語では,videoconferencing,video conferenceなどと呼ばれます.
 

図2-4 テレビ会議とは

テレビ会議のサービス・コンセプトを現在の製品で示します.基本的には,グループ対グループの会議,打ち合わせに使われます.たまたまどちらの会議室にも一人ずつが入る,テレビ電話のような使われ方も含みます.

 

 テレビ会議システムの研究開発は1960年代後半に始まりました[2-5].各国でテレビ電話システムが先行して研究開発されていましたが,テレビ会議はそれと並行する形で,テレビ電話の映像送受信技術応用分野の一つとして取り組まれました.特にテレビ電話先進国だった米国のAT&Tでは,テレビ電話では少人数の会議しか実現できないことから,もう少し大勢を収容できる会議に拡張する試みが行われ,二つの研究所間を結んだ実験システムを構築しました[2-6].これがテレビ会議の先行指標となりました.
 筆者の勤めていたNTT研究所では1970年からテレビ会議の研究が始まり,プロトタイプの構築を経て,複数の研究所を結んで実際の業務に適用した実験へと進んだのです[2-7].他の国でも,テレビ電話の研究を進めていた英国BT (British Telecommunications plc)[2-8]などでテレビ会議の開発が進められました.少し違うアプローチとしてはオーストラリアAPO (Australian Post Office)では電話とCCTV (Closed-Circuit TeleVision)の中間の存在としてテレビ会議を捉え,研究が行われました[2-9].しかしここでもAT&Tのテレビ会議実験システム[2-6]を参考に,これを改良しようとしています.
 いずれにしても,テレビ電話の対面通話機能に触発されてテレビ会議の発想に至ったと考えられます.

 

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